【特集】アメリカから沖縄へ 沖縄本土復帰50周年【沖縄イベント特集】
沖縄は5月15日に本土復帰50周年を迎えます。
歴史的に大きな転換点となったこの日を記念して、沖縄県内外では数多くのイベントや式典が開催されます。また、周年記念の特別なアイテムも様々なものが登場します!
本ブログでは、沖縄が本土復帰に至った経緯を簡単に振り返りつつ、お祝いするイベント等を紹介していきます
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【目次】
- 1.そもそも「沖縄の本土復帰とは?」
- 2.本土復帰はいつ?
- 3.本土復帰で変わったことは?
- 4.復帰っ子とは?
- 5.歴史・文化 復帰記念イベント紹介
- 5-1.【配信あり】沖縄復帰50周年記念式典
- 5-2.【全国3箇所開催】琉球展
- 5-3.【記念切手】沖縄復帰50周年記念特殊切手の発売
- 5-4.【webで振り返る歴史】
okinawa1975 写真でたどる日本復帰50年 - 6.お菓子・お酒 本土復帰記念アイテム紹介
そもそも「沖縄の本土復帰」とは?
1972年(昭和47年)、5月15日に、沖縄(琉球諸島及び大東諸島)の施政権がアメリカから日本に返還されたことを指します。
日本、アメリカ間に「琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」という協定が結ばれたことにより、沖縄県が日本に復帰しました。
沖縄が本土復帰するまでの道のり
沖縄の歴史は非常に古く、一度紐解けば旧石器時代まで遡ってお話することもできます。
古代史や歴史がお好きな人は、日本最古の人骨発見とされる山下洞人や港川人骨についてご存知かもしれませんね。
ここではブログのテーマである「本土復帰」に沿って、非常にざっくりとですが、琉球国が沖縄県として生まれた後、どのような経緯で日本復帰に至ったか、その道のりを記します。
1.沖縄県の誕生
沖縄は1872年(明治5年)まで琉球国として在りその後、明治政府によって国が解体され琉球藩となりました。更にその7年後、1879(明治12)年に廃藩置県が行われ、琉球藩は廃止となり沖縄県が誕生しました。
2.明治政府と沖縄
富国強兵をスローガンとし、日本全土の近代化を推し進めていた明治政府は、沖縄に対して同化政策を行っていきました。徴兵制度や税制改革などの様々な法律や制度面、そして信仰や文化についても政策は進められ、琉球国時代の独自の体制から日本の他県と同じものへと変化していきました。
3.第二次世界大戦と沖縄戦
時代は下がり1945(昭和20)年3月。沖縄は、当時の大日本帝国の一員として第二次世界大戦下にありました。
米軍の上陸によって激しい戦闘が起き、非常の多数の命が失われました。
この戦闘から5ヶ月後、当時の大日本帝国政府は「ポツダム宣言」を受諾し無条件降伏。
同年9月の降伏文書調印式を経て、沖縄戦も正式に終戦となりました。
4.戦後のアメリカ施政権から日本復帰
1952(昭和27)年、日本が講和条約によって独立国として国際社会に復帰しました。その際に沖縄は正式に日本から分離され、その後27年間、アメリカの施政権下に置かれることになりました。
沖縄県民による日本復帰への運動はこの当時より行われ、様々な復帰論が交わされていく中、1964年より日本国による返還交渉が始まりました。
そしてついに1969(昭和44)年11月、日米首脳会談において日本復帰が正式に決定されました。
参考:日本復帰への道(沖縄県公文書館HPより)
「本土復帰」記念日はいつ?
先述の協定が発令された5月15日が本土復帰記念日とされています。
この日は沖縄県内をはじめ、県外でも様々なイベントが催されています。
3.本土復帰で変わったことは?
ドルから日本円へ 通貨の切り替え
日本復帰と共に、沖縄の通過は日本円へと切り替えられることになりました。
しかし、復帰直後の1972年8月、アメリカのニクソン大統領が金とドルの交換停止を含む一連の経済政策(関連:ニクソン・ショック)を発表したことにより、ドルの価値が急落。
ドルから円に交換する受け取り額が減ることに、住民の間で不安が広がりました。
この問題による被害を最小限にするべく、沖縄は日本政府に要請を行いました。
協議の結果、急落前の差額分を特別給付金として補償すること等が決定しましたが、経済や社会に対する不安から急激な物価上昇が起こる等、
住民の暮らしに影響を与えました。
「ナナサンマル」って知ってる? 車は左、人は右へ
長らく米軍統治下にあった沖縄では、県内の車の通行はアメリカ式の「右側通行」でした。
この方式は本土復帰後もしばらく続けられていましたが、復帰6年後の1978年7月30日。
通称「ナナサンマル」と呼ばれる交通方法変更事業が行われました。
この事業に携わった沖縄警察庁は、信号約500基、標識約3万本、全長300キロ分の道路標示をすべて左側通行のものへ切り替える膨大な業務を遂行。
想像だけでも大変な業務ですが、警察庁はこれを無事に完了させ、その後も32日間、交通事故はゼロだったそうです。
本土〜沖縄間のパスポートの廃止
米国統治時代の沖縄では、本土へ行くためには特別パスポートが必要でした。
また、本土から沖縄に来る時には、日本政府が発行する身分証明書が必要でした。
4.復帰っ子とは?
沖縄では、日本に復帰した1972年4月から1973年3月の同学年を過ごした子どもたちを「復帰っ子」と呼びます。
アメリカから日本へ、時代の境目に誕生した彼らは、新しい時代を象徴する世代とも言われています。
「復帰っ子」という言葉をいつ誰が使い出したのかは、具体的な歴史は不明ですが、このような言葉が生まれてくる程、沖縄と沖縄の人にとって1972年は特別な年だと言えるのでしょう。
5.歴史・文化ジャンル 復帰記念イベント紹介
今年は50周年を迎え、歴史的にも節目の年でもあるとされています。
本ブログでは各地で開催されるイベントや記念グッズについて、その一部をご紹介していきます!
【ご注意事項】
※一部イベントは既に開催されています。
※この記事では、公開時点で開催予定及び開催中となっているイベント情報も掲載しております
新型コロナウイルスの状況等によりイベントや発売日等は変更になる場合がございます。
開催状況は各イベント、グッズ販売会社等の公式サイトをご確認ください。
5-1.【配信あり】沖縄復帰50周年記念式典
【概要】
沖縄本土復帰50周年という歴史的節目の年を記念するとともに、沖縄の一層の発展を祈念し、これまでの沖縄の発展のあゆみや将来の可能性を発信する機会として、国と沖縄県の共催により沖縄復帰50周年記念式典が開催されます。
【公式サイト】
沖縄復帰50周年記念式典について
(沖縄県庁HPへリンクします)
【日時】
令和4年5月15日(日) 午後2時〜
【会場】
沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市真志喜4-3-1)
※式典開催に伴い、沖縄コンベンションセンター及び那覇空港周辺道路、沖縄自動車道等において一時的に交通規制が行われる予定です。
【式典の中継について】
「沖縄県公式チャンネル」YouTubeにて中継予定。
(アーカイブ配信予定あり)
5-2.【全国3箇所開催】 琉球展
【概要】
琉球・沖縄の歴史と文化を総合的に紹介する展示が開催されています。
琉球王国時代の歴史資料・工芸作品、国王尚家に伝わる宝物に加え、考古遺物や民族作品などのさまざまな文化財が一堂に会する特別企画!
沖縄県では、平成27年度より琉球王国文化遺産集積・再興事業として、失われた文化遺産の復元に取り組んできたそうで、
この事業によって制作された復元作品も多く展示されるそうです。
【公式サイト】
沖縄復帰50周年記念特別展「琉球」展公式HP
(公式サイトへリンクします)
東京会場:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9)
会期:2022年5月3日(火・祝)~6月26日(日)
九州会場:九州国立博物館(福岡県太宰府市石坂4-7-2)
会期:2022年7月16日(土)~9月4日(日)
【記念切手】沖縄復帰50周年記念 特殊切手の発売
(画像出典:日本郵便株式会社 沖縄復帰50周年)
【概要】
日本郵便株式会社より、復帰50周年を記念した特殊切手が発売されます。
紅型をモチーフにした躍動感のあるデザインが素敵な切手です。
【公式サイト】
日本郵便株式会社 沖縄復帰50周年
(公式サイトへリンクします)
【発行日】
2022年5月13日(金)
お近くの郵便局でもお買い求めできるとのことです。
郵便局の在庫状況については、直接郵便局へお問い合わせください。
5-4.【webで振り返る歴史】okinawa1975 写真でたどる日本復帰50年
(画像出典:「沖縄1972 写真でたどる日本復帰50年」)
【概要】
株式会社朝日新聞社と株式会社沖縄タイムス社は、沖縄の日本復帰50年にあたり
両社が所蔵する写真を通して沖縄の歩みを振り返る特設サイト「沖縄1972 写真でたどる日本復帰50年」を開設しました。
いまだ続く米軍基地問題から派生する課題を取り上げた「変わらぬ願い」、
そして復帰を境に移り変わる生活風景を収めた 「変わる日常」 がサイトのテーマに設定されています。
当時の光景を伝える全48枚の写真と共に、時に記事や年表を織り交ぜながら、沖縄の歴史を紹介しています。
【公式サイト】
「沖縄1972 写真でたどる日本復帰50年」
(公式サイトへリンクします)
6.お菓子・お酒 本土復帰記念アイテム紹介
多良川酒造 本土復帰50周年記念泡盛の販売
【概要】
泡盛を造り続けて70余年、宮古島の老舗酒造多良川酒造より記念泡盛(数量限定)が発売されました。
宮古島産原生酵母 MY17株酵母を使用した古酒「無垢」と、
新酒を造り手が納得のいく割合でブレンドした本商品はまさにこだわりの逸品。
宮古島以外ではあまり見られなくなった紙巻包装の泡盛ですが、
この紙は50年前の本土復帰当時の写真等をコラージュでまとめたものだそうです。
歴史に思いを馳せながら、舌鼓を打ってみるのはいかがでしょうか?
くりまでも取り扱いしております!
商品ページはこちら
首里城公園「琉球銘菓 詰め合わせ宝石箱」
(画像出典:首里城公園公式サイト)
【概要】
沖縄県内の琉球銘菓5店舗と連携した新商品、沖縄本土復帰50周年記念商品「琉球銘菓 詰め合わせ宝石箱」が令和4年4月29日(金)より首里城公園内売店で販売開始されました。
こちらは沖縄の伝統的な琉球菓子9種類に、お守りと専用の袋がついたセットになっているそうです。
【公式サイト】
首里城公園公式サイト
(公式サイトへリンクします)
価格、販売場所などの詳細は上記の公式サイトをご覧ください。
50周年記念関連サイトまとめ
記念イベント一覧は下記のサイトで網羅されています。
■内閣府 沖縄復帰50周年特設サイト
■沖縄県 復帰50周年特設サイト
この他にも、これから開催されるイベント等もたくさん!
こちらのブログで随時更新、お伝えしていきます。